足あと
君たちが歩いているこの道は
君たちの先祖や古の人びとが歩いてきた道
多くの足あとが残るこの道は
君たちが望む場所へと導いてくれるはず
そして
君たちの足もとにのこる君たちだけの足あともまた
未来の誰かへとつながっている
そう
君たちは決して今だけではなく
過去も未来もおなじように生きている
そうやって君たちは
足あととなってこの果てしなき道を
ただ歩きつづければいい
あせることなく
おびえることなく
自分を信じて
君たちの歩む道は
多くの先人たちの足あとが
目印となって照らしてくれるのだから
「たったひとつが美しい」
定価:1,000円(税別) ハードカバー・全120ページ
著者:神谷 真理子
販売元/ジャパニスト出版
嬉は心
私たちは多忙な毎日を過ごす中で、時間を共にしている他の存在を意識することがどれだけあるでしょう。毎年同じ場所で小さな花をつけるスミレに意識を向けると、一年ぶりの再会に心が「お久しぶり」と言っていること、嬉しくなっている自分の心に気づきます。
ほんの数秒、些細な事柄から幸せは生まれ、大きくなっていくのかもしれませんね。
そんな瞬間を言葉としてお届けできないかと思っていた時に出会ったのが、フリーランスのライター、母、詩人として私たちと同じ今を生きる神谷真理子さんの詩集です。
「地球の大きな愛に包まれて、一日一日を生きていくことのできる幸せ。
地球に生かされている生き物たちからいただいた言葉をつむぐことのできる幸せ。
それらをかみしめ、一歩一歩歩んでゆきたいと思います」。
そう語る詩人の神谷真理子さん。
そのきらめく感性から紡ぎ出される優しく、美しく、繊細な言葉を神谷さんの詩集「たった一つが美しい」の中から「嬉は心」として連載でお届けします。
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